しぐれめも

何か作る過程をメモとして残したり、あと雑記

NT京都2017のフライヤを作った話(前編)

 今回NT京都2017というイベント(ものづくり系展示会)の宣伝用フライヤ(チラシ)を作ったので、そのいきさつや、作成途中で得たノウハウ(?)をまとめておきたいと思います。

 事の発端は、例年フライヤを作っているNT京都の代表akira_you氏が「今年はフライヤ等ができてないので誰か作って(意訳)」と募集を行ったことでした。それを見た私がネタを思いついて、ツイッターで「こんなんどお?」と発信↓↓↓

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  元ネタは右側にある通り、京都市交通局の「地下鉄に乗るっ」。これ自体は日曜日の午後にMMD媛次ニアさんのモデルを用いて簡単に作ってみた、ネタの域を出ないものでしたが、ちょっと反響があり、みょこ氏が「ロゴ作りましょうか?」と申し出てくれたことで話が進展し、みょこ氏のマイブームが反映されたというロゴが完成。流れでフライヤのデザイン案も完成しました。裏側も作ったけど、そっちは省略。

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  ここで、akira_you氏から「OKなので印刷しちゃって~(超意訳)」というGOサインが出る。そして、大変だったのはここからでした・・・。最初はただのネタで終わるつもりだったので、ここまで画像としてデザインしていただけで 印刷することなど一切考えていなかったのです(汗)

 さあ印刷するぞ!ということで、まずは業者をチェック。私が選定した業者は、プリントパックという会社さんでした。選定の理由は次の2点。

 

・キャンペーン中で安かった

・本社所在地が向日市京都市の隣)

 

 特に注目は2点目です。なんと、入稿データを店舗(本社含む)に持ち込むと、その場でデータチェックして「カンプ」と呼ばれる出来上がりイメージ確認用の印刷サンプルをもらえると書いてあったので、最初から持ち込みする気満々で選定しました。こういうものを作るのが始めてで不安だったので、すぐに行ける場所に店舗(本社)があって確認できるというのはポイントでした。

 そして、プリントパックさんのWebにあるテクニカルガイドを見て、下記の課題が明らかになりました。

 

・トンボとヌリタシ

・カラーモード

・解像度

 

 詳しくは前述のテクニカルガイドを参照して欲しいのですが少し説明します。

 印刷物は、完成時のサイズより大きいサイズで印刷され、指定のサイズで裁断されて完成します。このときの裁断位置を決める印がトンボ、裁断される位置の少し外側まで印刷する色や画像を入れ込むことをヌリタシと言います。

 カラーモードにはRGBとCMYKがあり、RGBは光の三原色で再現する色、つまりPCのディスプレイで表示する通常の色です。それに対して、CMYKは色の三原色で再現する色、つまりシアン・マゼンタ・イェローにブラックを加えたプリンタのインクで再現できる色のことです。色モードがCMYKではないデータで入稿すると、どうしても印刷した時に思い通りの色にならないということです。

 解像度は、ようするに画像サイズの事なのですが、印刷所の性能が良いプリンタで印刷するには、通常のPCで表示する画像よりも高解像度の(大きいサイズの)画像が求められるということです。

 

 実はここまで、デザインはオフィスソフトでプレゼンテーション用のスライドを作る要領で作成していました。オフィスソフトで作成したデータを入稿することもできるのですが、その場合はトンボとヌリタシが指定できないので、裁断位置がすこしずれてしまった場合に、ずれた分だけ隅が白くなってしまうということです。また、色モードをCMYKに設定できないため印刷後の色合いが変わっても文句は言えません(蛍光色のような明るい色は特に暗くなるようです)。

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 ↑これは最終案のもの。外側の印がトンボ。分かりにくいが、裁断されるラインの外側までデータを作成している。

(後編に続く)